新装なった名古屋駅(名古屋市中村区名駅四丁目~名駅一丁目・昭和12年)げんぞうアーカイブス所蔵
40代以上の人にとっては、懐かしい
名古屋駅の姿である。
当時
、東洋一と謳われた地上6階、地下1階の駅舎。
従来よりも200メートルほど北に移動して、昭和12年2月1日に使用を開始した。
明治19年の開業から数えて
3代目の駅舎である。
初代と二代目の駅舎は、ともに平屋建てで、ホームも地上にあった。
それが
鉄筋コンクリート造りの近代的な駅舎に生まれ変わり、
ホームはすべて2階になった。
これにより地上部分は、当時としては全国的にも珍しい、東西に移動が可能な
自由通路となり、
駅西の発展を生み出した。
さらに翌年には、
関西急行電鉄(現近鉄)が、地下に乗り入れたのに続き、
昭和16年には、
名鉄も西部線の終点を、押切駅から名古屋駅へと変更。
文字通り、ここが
名古屋の玄関口となった。
左手の
市電の向こう側に、駅に向かう人波に交ざって
荷馬車の列が見える。
名古屋駅と同時に開業した
笹島駅で受け取った荷物を運んでいるところか。
名物の
大時計は、午前9時26分を差している。
朝のラッシュが終わり、新しい一日が本格的に動き始めた時間帯の、名駅前の光景である。
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